風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(5年目その10)

『政治家が庶民感覚に走ったら、それはもう汚職と大差ない』


 豆知識。女性の自己主張に対し黙りこくる男は、大抵がネガティブな印象を抱いている。(挨拶@あくまでも主観に依る)


 9月中は空気が乾いていてとても涼しかったのだけれど、10月に入った途端、なんか蒸し暑い感じ。でも結局のところ、今年は残暑なんてまったく感じなかった。
 知っての通り、世間様はすっかり民主党政権に移行した。初当選者の顔ぶれは飽きるほど報道されたようだし、その中の一部の方の経歴を論ってセンセーショナルに演出されたりもしているが、今のところ概ねマスコミは好意的に新政権のことを報じているみたい。鳩山首相の服飾品がブランド物だとか、どうでもいいことすら好意的なネタになっている。…麻生氏なんてホテルのバーに行っていたというだけで、贅沢だ!、とか非難されてたのに(笑)。
 見ている限りでは、総合的には増税するけど、表面上はお金を配ったり、一部直接税を減税したりして、なるべく気付かれないようにしている感じ。気付かれないようにしているも何も、そんなことはちゃんと調べれば誰にでも簡単に判ることだし、マスコミがネガティブキャンペーンを始めればすぐに知れ渡ることなのだが、現状では上手くやっていると思う。
 断っておくがそのことを否定的には思っていない。去年の12/10にも書いたが、風鈴製作者は今(現在の不況を脱するまで)は増税する方が最終的に良い結果を生むと考えている。あえて民主党の政策に疑問に呈するならば、“こども手当”と称して現金を親に渡すのはおかしいと思っている。そのお金を保育所の拡充や公立学校の費用負担に当てた方が“こども手当”と言うに相応しい使い方だろう。“こども手当”を子供のために使ったかなんて、どうやってチェックするのだろうか(チェックするにしても、そのためにまた費用がかかる)。
 多分、“こども手当”というのは建前(と党のイメージアップのため)であって、実際には現金を渡すことで得した気分にさせて、とにかく消費してもらいたいという経済戦術なのだろう。仮にそうだとして、やっていることは定額給付金と変わらない(選挙前後で自民党がしていた、結局バラ撒きだ、という主張はそういう意味で言っていたのだろう)。
 特に共通しているのは、損した気分にさせず、速やかに消費を向上させることが目的であるということだ。民主党マニフェストに従うならば、扶養控除・配偶者控除が廃止される=増税されるのだが、控除の概念すら理解していない人が、非常に、非常にっ、非常にっ!、多いので、国民全体として損しているという雰囲気にはなりづらいと思われる。民主党はそれを見越しているのだろう。そして、そうやって召し上げたお金を“こども手当”と称してバラ撒いて消費を促そうというわけだ。
 繰り返し書くが、それが悪質だとか卑怯だとかまったく思っていない。むしろ人の心理を見越した妥当性の高い戦術だと思う。もちろんそんなことを公にすれば国民からは非難轟々だろうが、しかし政治とはそういうものだ。国民一個人一個人の利益のために活動しているのではないし、時には国民全体を苦しめてでも国家という組織のために動かなくてはならないこともある。
 自民党政権時から頻繁にマスコミが言っていた言葉で、庶民感覚、というものがあったが、冗談ではない。政治を庶民感覚でやられたらたまったのではない。きっとみるみるうちに財政破綻するだろう。


 難い話しだったので〆は政治以外のことで2つ。
 その1。2016年のオリンピックは無事に東京ではなくリオデジャネイロになった。石原都知事や開催を推進していた人々、純粋に開催を楽しみにしていた人には悪いけど、ホッとしている。ワールドカップのときみたいに、とにかく騒ぎたいだけの人々が馬鹿騒ぎして街がやかましくなるのはゴメンです。
 その2。某ゲーム会社で、ユーザーにグッズ案を募集して、さらにそれをユーザーの投票によって順位付け。上位は会社の偉い人にかけあって商品化、という企画があったのだけど、――――やべえ、風鈴製作者の出したベタネタがムチャクチャ上位に…。…なんでこんなにたくさん投票されたのよ? 商品化したら責任とって買わなくちゃかしら?