風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(4年目その327)

『生殖目的以外の性行為をまったく認めないことは非文化的であるとも言える』


 ※あくまでも倫理に基づかない場合。倫理とは文化そのものだから。(挨拶)


 晴れたが、ずっと薄雲がかかった状態。やや暖か。
 コミュニケーション能力の諸要素の中に、非言語コミュニケーションというものがある。文字通り、言葉や文字を媒介せずに感情などを伝え、読み取るコミュニケーション法だ。表情で示唆したり、アイコンタクトなどがこれに当たる。空気を読む、という能力もここに属する。
 またコミュニケーション能力の定義に『非言語的な要素により知った相手の気持ちを尊重して、相手に不快感を与えないタイミングや表現で、自分の感情や意思を相手に伝える能力』というものがあるのだが、これに従うならば生殖を伴わないセックスはコミュニケーションの一種であると言える。いや、むしろ生殖を伴わない快楽を求めた行為であるからこそコミュニケーション足りえると言うべきか。
 ここではそういうセックスをあえてオーラルセックスと書く(意味合いとして正確ではない)が、基本的にアレは互いに快楽を与える行為である以上、相手に対する配慮が不可欠だし、また自分からもアピールして意思を伝えなくてはならない。そういったやり取りの可否が、そのまま互いの反応となって還ってくるのだから、これ以上のコミュニケーションはないだろう(認めない人は多いが)。


 人間以外でもオーラルセックスを行う動物は数多い。特に哺乳類や鳥類に多く、ボノボという、オスメス関係なく両性愛で、性行為の大半がオーラルセックスという類人猿までいる。少なくともそういう種が稀有ではなく、多く生き残っている以上、何らか生存上有利に働くものがある行為なのだろう。