風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(4年目その308)

『“らしさ”とは勝手に滲み出るもので、意識』


 ああ、目高(めだか)箱(ボックス)ね。(挨拶)


 朝から15時くらいまでは快晴だったものの、それ以降は曇りがちに。気温はさほど上がらなかったようだが、日向は暖かだった。収納として使っている屋根裏は屋根からの輻射熱がこもり、初夏の暑さだったが。
 少年ジャンプの話――――ではなく、西尾維新氏原作漫画『めだかボックス』の話。
 以前ジャンプ本誌に掲載された『うろおぼえウロボロス!』のような若干王道からはズレのある作風とは違い、今回はかなり王道の本筋に則ったラブコメ(?)作品。“ヒロインが好きだから頑張る主人公”、“ひねくれ者で取り得のなさそうな主人公、だけど実は有能”、“才能あり過ぎで人の気持ちが理解できないキャラ”、“狂言回しのためのおせっかいサブキャラクター”など王道過ぎるにもほどがあると評価しても良いくらいである。正直、西尾氏っぽい部分はめだかの台詞回し(「何でもできるが、何もできない」は『大ダイ』のパロディだろうし)と、『半袖』という無茶な名前くらいで、どうにも“王道”を目指し過ぎて無難にまとめてしまった感が漂っている。
 『バクマン。』に例えて言うと、シュージンの書く王道漫画ってこういう感じかなぁ、という漫画。けしてつまらなくはないが、純王道作品として一級線でやっていけるものではない程度の作品ではあるまいか。ただ、ひとつ非常に評価できることは、作画が暁月あきら氏であることだ。西尾氏の指定か、それとも編集の選択かは分からないが、『うろおぼえウロボロス!』と同じく作風に合った、限りなくベストに近いベターな人選だと思う。


 ところで気付いた人はどのくらいいるのだろうか。不知火半袖が一度も名前で呼ばれていないということに!