風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(4年目その265)

『綺麗は正義。でもつまらない』


 またハブラレルヤだよ。(挨拶@ガンダムOO


 突如、凄く暖かくなってさほど晴れてはいないにも拘らず、気温は20℃ほどに。天気図は南高北低の夏の気圧配置に似た形となり、北陸から東北地方にかけては寒冷前線がかかっている。そのせいで南西からの風が吹き込んだようだ。
 予約していた『キン肉マンDVD-BOX』が届き、早速、観始めている。
 まだ6話までしか観ていないが、作画は粗いし、テンポはおかしいしで、本当に昔のアニメだなぁ、という印象ばかり受ける。多分、現在のCGが多用された小奇麗で洗練されたアニメしか知らない年代には到底受け入れられない内容だろう。
 しかしそれでもDVD-BOXを買ったことは後悔していないし、作品の価値が低いとは思わない。アニメに限らず、現代の物語は洗練されてはいるものの、どこか大人しく、キャラも理性的で、ある意味で人間らしい不合理さや無駄さが感じられないのだ。上で“小奇麗”と称したのは何も映像のことだけではなく、物語の内容そのものも綺麗事でしかない場合が多いのだ。そういう部分で昔の作品は泥臭く、人間臭かった。実写の多くがそうであったように、アニメもまた現実の延長として描かれていた時代だったのだ(今では実写までファンタジーみたいだけど)。


 もちろん実写にしろアニメにしろ、そのほとんどは架空の物語なのだから、現実に即したリアリティなど必要ないだろう。しかし、その世界で動いているのが人間である限り、綺麗事ばかり口にし、理性的な行動を取るだけでは面白くないのである(もっとも現在の主たる視聴者はそういう幻想をこそ求めているのかもしれないが)。