風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(4年目その199)

『政治家が消費者保護を謳って得るものには2種類ある』


 胸が疼く…。(挨拶)


 いきなり快晴。日差しが強く、気温は高いが湿度は低く快適そのもの。夜はやや曇りがちとなった。
 もう何ヶ月も前から取り沙汰されている問題だが、マンナンライフの製造している今月から『蒟蒻畑』が製造休止に追い込まれている。今回の騒動の発端は7月に1歳児がこんにゃく入りゼリーをのどに詰まらせて死亡した事件なのだが、この件に関する野田聖子消費者行政担当大臣の不可解な発言が更なる騒動を呼んでいる。詳細はココで。
 異物を気道に詰まらせて死亡する事故は毎年、相当件数が発生する。子供が小物やビニールなど無機物を詰まらせる場合もあるが、多くの場合は食品で、その中でももっとも多いのは“当然”餅だ。毎年、正月前後には必ずそういった事件が報道されるし、事実として圧倒的に発生件数が多い。
 野田大臣の言葉を解釈すると、餅はのどに詰まることが一般的常識となっているが、こんにゃく入りゼリーはそうではなからより注意喚起と形状等の改善が必要だ、という風に受け取れる。確かにその通りかもしれないが、その内容は必ずしも事故発生件数のデータに基づいた考えとは言えないのは明らかだ。餅がのどに詰まることは常識として知られていながら、なおも圧倒的に事故件数が多いならば、何よりも餅について注意喚起を促すのが当然だ。それを無視してこんにゃく入りゼリーばかり槍玉に挙げるのは、何かの思惑があるのではないかと邪推されても仕方がないだろう。


 別に特別『蒟蒻畑』に思い入れがあるわけではないが、この件に関しては理不尽に過ぎる。事故で人が死ぬ場合がある以上、企業側は商品の改善をするべきではあるだろうが、もっとも責任があるのは食べた本人、ないしはそれを食べさせた人間だろう(ちなみに『蒟蒻畑』関しては乳幼児の力では蓋が開かないように強力に接着されている)。死んだ人を悪く言うのは良くない、とは言うが、必ずしもそうではない場合がある。