『“引き”とはつまり商業テクニックでもあり、作品の質を下げているという場合も多い』
――“家”にではなく“個人”に仕えるというニュアンスが見られる。(挨拶)
昨晩から雨が降り始め、午前中から正午過ぎにかけては止んでいたものの、午後からは再び本降りに。気温は高くないが、湿度は高い。まあ扇風機があれば問題ないレベルだが。台風13号は太平洋岸を東進。今晩から明朝にかけて関東は雨と共に強風に見舞われる模様。
雑誌に掲載されている漫画には2種類ある。毎号、次回への“引き”を強く意識したものと、全体の流れを重視し単行本で通して読むことを強く意識して描かれたものだ。商売である関係上、どんな漫画雑誌も前者のような作品が多いのだが、しかしどちらかと言えば月刊誌よりも週刊誌、少年誌よりも青年誌の方が後者のやり方で描かれた作品が多い。これはそうしなければ刊行ペースの間が大きい月刊誌は次号も買ってもらえないということであり、漫画を理屈や構成という側面では読まない子供向けの少年誌には次回への期待感の方が優先されるからだ。
ただし、コレにも例外はあり、主に名が売れた作家が描く(売れた出世作を1作目とする)2作目、もしくは3作目にはあまり“引き”を意識せず描いているものが多い。おそらく、こういう場合、作品そのものではなく作家のネームバリューである程度の利益を上げられるので、編集部側もある程度の自由を許すのだと思われる。
何が言いたいのかというと、『月光条例』は単行本で読めばそこそこ面白いと思う、ということだ(雑誌掲載時のグダグダさからは読み辛さばかり感じる)。
- 作者: 藤田和日郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/09/18
- メディア: コミック
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