風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(4年目その141)

『人を救いたいと思うことは恥ではなく、さりとて徳でもなし。強いて言うなら業に他ならぬ』


 何を求める。何処に求める。何処を目指す。(挨拶)


 相変わらず暑いが、ここ数日は空気が変わった感じ。セミアブラゼミが多くの骸を路上に晒している。もう晩夏だ。
 『劇場版 空の境界 第五章【矛盾螺旋】』を観てきた。たまたま時間が取れたのでモーニングショーに足を運んだのだが、相変わらず長い列を成している。多分、そのほとんどは学生だと思うが、どう見てもそうではない、もっと年長の人も多い。ほら、風鈴製作者とか。
 俯瞰風景〜伽藍の洞でも各所で少し言われていたことで、原作を読んでいないと理解できない、というものがあったが、今回の第五章ばかりはそれに同意。いきなり根源だの起源だの言われても、知らない人には何のことやらという感じだろう(起源に関しては七章でもっと解説されるかもしれないが)。それに加えて明らかに駆け足なストーリー展開や時系列が繰り返し前後するシーンもあり、どうにも物語の表層を滑り続けているような印象で、特に荒耶の壮絶さが伝わってこないため、ラストは少し盛り上がりに欠けた。ちょーっち、イマイチかな。


 良い点を上げるならば、やはり式の戦闘だろうか。スピーディでありながら、コマ数を増やしてよく見ればちゃんと動きを追えるギリギリのラインを突いていただろう。…まあ、明らかに無駄な動きもあるのだけれど。