風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(4年目その97)

『すでに一部の意思で全体を動かせるほど世界は無知ではない』


 コギト・エルゴ・スム。(挨拶)


 今日も快晴。気温も高いが、しかし湿度が低く、いくぶんか楽。夜になると速やかに涼しくなり快適だった。
 明日からサミットが北海道の洞爺湖で本格的に始める。主題は温暖化問題や食料・原油価格高騰らしい。
 今さら言うまでもないことだし、各所で声高に言われていることなのだが、G8で何をどんなに議論をしようとも、その問題が解決に向かうことなどない。そもそもごく一部の裕福な国だけで話し合ったことにそれ以外の国が追随するかどうかなど分かりきっていることだし、先進国以外の経済力が大きくなってきた現在においてはそれはより顕著なものになっている。
 今回、拡大会合にはインドや中国などの主要経済国やアフリカ諸国も参加している(公式日程(pdfファイル)参照)が、経済成長し続けている国や、これからしようとしている国、また自国の生活水準が低い国に対して環境問題に取り組めと言ったところで難色を示さないわけがない。こういった利害が絡む場における“議論”とはある種の正しさを語ることではない。あくまでもそれぞれの妥協点を見つけ出すことであり、何かを要求するならば相応の代価を払わなくてはならないのである。一部の先進国が中心になり話を進めたところで、それ以外の国には独善的に映るだろう。


 しかし環境問題とは基本的に世界全体が負担すべきものであり、どこかが得をするような話ではない。皆が少しずつ損をしなければならないという話であり、これに対する代価はどこからも支払われないのが原則だ(正確には、その代価を先に貰っていたのだが)。さて、この状況で各国に負担させるにはどうしたらよいのでしょう。