風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(4年目その79)

『それ以外にないから投資する』


 リアルな話は置いておこう。(挨拶)


 曇り。まだまだ雨は降らない。昨日と違うのは、少し風が強いくらい。
 新日本石油の発表によると、石油調達価格がさらに高騰し、7月のガソリン価格は現在よりも\7〜8上昇する見込みのようだ。この予想通りに推移するとガソリン価格は初の\180台になる。
 今さら言うまでもないのだが、原油価格の高騰は中国やインドといった新興国の消費増大と同時に投機マネーの大量流入がある。これは資本主義経済の停滞(限界と言い換えてもよいが)により通常の株や為替レートなどで大きな利益を見込めなくなった投資家が、金属や化石燃料といった物質的なものに投資対象を変更したことが原因だ。
 株や為替といった実体のないものから、実体があり、直接、商取引されるものに投資対象がシフトすることは、投資の在り方がやや原始的になりつつあると言える。元々、投資とは世間に必要とされる食料品の生産に関するものから始まり、衣住関係を経て、兵器や装飾に必要な鉱山の開発といった、余分で必ずしも必要ではない分野に行われるようになってきた。株取引や為替レートといった実体のない本質的には不必要なものはその際たるものだ。それがここにきて徐々にその対象を必要とされる物質的なものに移してきたということは、投資家にとって現行の経済モデルはそれほど魅力的な商品ではなくなっていることを意味し、同時にそれだけ充分な利益を見込める投資対象が限られてきているということだ。一部の人間が大きな利益を得ることができなくなれば、それだけ得られる財は平等なものに近づく。今はそういうシステムに移行しつつあるということだ。


 断っておくが、平等になる = ガソリンが安くなる、ということではない。どちらかというと今までが安すぎたのだと思うし、それは他の多くの商品も同様だ。それくらいは多くの発展途上国の安い労働力を奪ってきているだろう。