風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(4年目その78)

『直に会わなくてはコミュニケーションが取れないと思うのは、やはり未熟と言わざるを得ない』


 ふーあむあい?(挨拶)


 曇り時々晴れ。依然として雨は降らない。けして良い天気ではなく、夜も曇り通しなのだが、降りそうもない感じは変わらず。一方、九州地方では大雨に見舞われているようだ。
 今も昔も遠距離恋愛は上手くいかないことが多いと聞く。主にその距離が原因で充分なコミュニケーションが取れないことが理由とされているようだが、しかし現在、ネットの普及で空間的な距離などさほどの問題でもなくなったはずだ。メールも簡単に送れるし、姿が見たければ映像通信だって容易だ。それでも上手くいかなくなるということは、よほど何かを媒介にしたコミュニケーションが下手か、あるいは相手の人格など比較的どうでもよくて肉体的な繋がりの方に重きを置いているかのどちらかだろう。
 後者はともかく、前者の場合、文章作製能力の低さが原因だと思う。映像通信はお互いに時間の都合がつかなくてはならない反面、メールならばいつでも送ることができるし、余裕のあるときに読み、返事ができるから遠い場所でまったく違う生活をしている人間と連絡を取り合うには最適だ。だから主となるコミュニケーションはメールによるものとなるだろうが、しかしここでどうでもいいような短文しか書けなかったり、内容が充分に伝わらなかったり、あるいは誤解を招きやすい文章しか書けないと急速に関係は悪化するだろう。これは当人たちの能力や思いやりの無さが原因なのであって、距離が原因なのではない。加えて言うならば、仮に同じ生活圏にいたとしても、いつでも好きなときに会えるわけではないことに変わりはないだろう。どんな関係であろうと、すれ違うことは必ずある。その際に互いのズレを確実に修正できるのは、何かを介した上で、正確に現状や自分の想いを伝えることだ。


 これは別に恋人関係だけに限らない。友人だろうが親子だろうが兄弟姉妹だろうが、そして赤の他人であっても同じことだ。直に会わなくては何も伝わらない、と思う人は、そのために相手の時間を拘束し、不自由を強いていることを自覚するべきだ。