風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(4年目その74)

『芸とは身につけるもの。元より体に刻まれているのは才である』


 秋葉原ホコ天、一時中止だって。…別にこのまま廃止でもいいよ?(挨拶)


 快晴。ただし適度に湿度は低く、日光を浴びると頭がクラクラする暗色系エセヒッキーの風鈴製作者をして少し外に出ようかと思わせるほどに気持ちの良い天候だった。
 簡潔にまとめると、芸能人は歯が命、とはなかなかの名言だと思うが、しかし本質的に芸能人の命は言うまでもなく“芸能”だろう。3年ほど前に美しさとは才能だと書いたが、今でもその考えは変わっていない。一方、芸というのは生まれもったものではなく、訓練などにより身につけた基礎に加え、当人が人生において獲得した感性がオリジナリティのあるものを生み出すのである。


 そういう意味で個人的には美しさとは芸足りえないと考えている。美しさとはある意味で万人に受け入れられることを目的としていると思うのだが、芸とは必ずしもそういうものではない。個人の感性が込められた芸は、たとえ多くの人間に受け入れられたとしても、一部の人間にはどうしても受け入れられないものだからだ。しかしそこに芸事の難しさと真価が問われるのだと思う。