風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(4年目その31)

『真に自由に、そして独りになるのはなかなか難しい』


 変質者があらわれた。コマンド?(挨拶@・こうげき・にげる・ぼうぎょ・罵倒


 朝は涼しかったが、日中はかなり暑くなった。北陸や北海道では南風がフェーン現象を起こし、30度を越える真夏日になったところも。
 風鈴製作者はそれなりに孤独を愛する人間である。他人と関わって得られるものがないわけではないが、その多くは無駄に時間を取られた上に何も生み出さない結果に終わるものであり、やはり基本的には独りの方が自由に動けるし、その結果が失敗に終わっても、自分で行ったことなのだから、と納得できる。
 しかし人間社会で一般的な生活を営んでいる限り、完全な孤独、つまりは孤立することは難しい。外観上、ひとりで仕事をしているように見えても、やっていることは誰かが持ち込んだり関わっていることだから様々なやり取りは避けられないし、来客があることもあるだろうし、友人から唐突にメールが届くこともある(メールはいつだって唐突だが)。風鈴製作者はまだ社会的にはヒヨッ子なので(…日和ってる子?)頼みごとを持ち込まれることは多くはないが、もっと顔が広くなったり、権力や権威を得たり、あるいは責任ある立場になればそういうことも増えるだろう。それらのいくらかは断ることができるかもしれないが、やはりある程度は受けなくてはならない。“責任ある立場”とはそうやって守られるからだ。見かけ上はひとりでも、なかなか孤立はできない。


 思えば趣味もある一面ではそういうものかもしれない。心のどこかでやらなければならないと思っていれば、それは自分で自分を縛ることになる。自由ではない。そう考えると完全に孤独になるには無人島にでも行くしかないが、しかしそれでは社会的生活が営むことが困難だ。やはりほどほどに孤独なのが落としどころだろう。