風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(その125+347)

『信念と妄信は、自らを美しい、と思うことをボーダーラインとする』


 ※この日記は、風鈴製作者のそのときの気分によって内容が激変する可能性を孕んでいます。多趣味的人格(多重人格性とも言う)を認めない人にはきっと耐えられません。あしからず。


 そんなのしょっちゅう、荒井注。(挨拶)


 晴天。暑いは暑いが、しかし猛暑というほどではないような気はする。実際、夕暮れ後は速やかに涼しくなり、熱帯夜ではない。雲のない夜空に浮かぶ、上限の月が美しい。
 ナルシシズムというものがある。日本語にすると、自己愛、あるいは、自己陶酔、であるが、これほど客観性が失われた状態はない。ナルシシストは自らを愛するあまりに、自己の姿を限りなく美化する。そうすることによって、更なる悦楽に浸れるからである。
 これはある意味で、悪質なストーカーに酷似している。彼らは愛する対象者をどこまでも美化し、理想化し、かつその中に自分の都合のいいような人格を付加する。そうやって自分の行為を正当化し、悦に入る。
 そして両者に共通するのは、現実との乖離ゆえに、誰にも理解されず、報われない結末である。


 ちなみにナルシシズムの語源は、ギリシャ神話で泉に映る自分の姿を美しい精霊だと思い、恋焦がれて最後には溺死したナルキッソスという人物からとられている。なるほど、ナルシシズムとは一種の自惚れである。つまり自らに溺れることに他ならない。