風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(その268)

『愛想をよくされることで、気をよくする客もいれば、逆にそれを不快に思う人もいる。商売人が一番知っておくべきことのひとつだ』


 ※この日記は、風鈴製作者のそのときの気分によって内容が激変する可能性を孕んでいます。多趣味的人格(多重人格性とも言う)を認めない人にはきっと耐えられません。あしからず。


 愛想と不躾なのは大きく違うってことさね。(挨拶)


 半年振りくらいに散髪に行く(※半年間、髪を切っていなかったということではない)。
 割りと昔から通っている理髪店なので、店主の方は親しげに語りかけてくるのだが、その内容が、最近どうしていますか?、などのプライベートに関する話題を振ってくることが多い。毎回だいたい同じ事を聞いてくる。そんなに地域住民の情報ネットワークの基軸になりたいのだろうか?、と思うほどだ。
 こういう姿勢で客に接するお店は多い。特に地域密着型の、いわゆる“地元のお店”と呼ばれる類の店によく見られるのではなかろうか。
 客に良く思われたい、また来店して欲しい、といった考えから客のことを知ろうとしているのが基本なのだろうが、たまにそれを逸脱している場合もある。自分のことを語ること(愚痴を含む)が大好きな客ならばそれでよいのかもしれないが、そうでない客もいることを知って欲しい。商品、あるいはサービスのみを目的にしている人もいるのだ。


 …風鈴製作者の通っている(この表現は間違っているか?)理髪店は、目を瞑ってしまえば髪の確認以外、何も言ってこなくなるのでその辺がある程度は解っているのだと思う。その認識を保っている限り、他の理髪店には行かないだろう――――多分。