風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(7年目その2)
『資本主義社会である以上、金銭からは逃れられない。しかし、そのように見せかけることはできる』
ぐだぽよ〜。(挨拶)
今年の冬は、導入こそとても暖かかったが、12月中旬に差し掛かる頃には急に寒くなって、以後、最低気温が2〜4℃の日々が続いている。しかし、その割には風邪やインフルエンザはあまり流行っていないような感じだ。
さて、例によってやたら黒率の高いイベントに行ってきたのだけれど、知らぬ間に1日目の西館待機列は、企業列とそれ以外を分けて並べるようになったみたいで、ますます、企業は別イベントにすればいいのに、という思いが頭を掠めた。しかし、昼くらいに実際に企業ブースへ足を運んでみると、館内の通路は一時期のカオスぶりとは打って変わって、比較的スムーズに流れている。年末日程ということもあり、初日の参加者数は15万人程度に収まったようだが、それでも随分落ち着いた印象だった(なのは・まどか・シュタゲあたりの人気作品関連はいつも通りだけど)。
東館に面したブロックには、主に18禁商品を扱う企業ブースが隔離されているのは大きいお友達はみんな知っていることで、大手18禁ゲームブランドが密集している付近の外周は、複数の列がスロープを降りて、西館駐車場まで回り込んでいるという状態だったが、やはり館内はさほどの混雑ではない。というのも、そもそもそういった世間的に不健全とされる商材を扱う企業は、徐々にコミケから撤退を始めているように思われる。エロゲー・ギャルゲー業界がかなり縮小に追い込まれているのは周知のことで、大手メーカー以外は出展料の面で苦慮しているのかもしれない。
何年か前から、コミケと同時期に秋葉原で複数のゲーム会社が主催する『電気外祭り』なるものが開催されているが、こういう形で差別化・分散化するのは、個人的には好ましいことだと思う。コミケの知名度が一般層に広まってしまい、一般層向けの企業の出展が増えてきている以上、こういう流れは自然なことだ。エログロな要素は人間にとって必要なものであると考えるが、あくまでも日陰モノであるべきで、おおっぴらに存在しているべきではない。――――だから秋葉原は国道沿いで大人のオモチャやエロゲーを売るのは止めたほうがいいんじゃない?
だが、それとはまったく反対に、同人の分野ではエロが、エロばかりが隆盛を極めている。勘違いしている人が多いが、同人誌とは別にエロばかりではない。ギャグや読ませるストーリーを売りにしているサークルは相当数、存在するのだ。
しかし以前と比べると、その割合は減ったと思うし、新たな書き手も現れなくなってきている。もちろん、風鈴製作者が全てを把握しているわけではないが、少なくとも壁サークルはエロと既存のプロ作家のサークルばかりになった。以前はもっとアマの健全サークルが多かったのは間違いない。そういうアマの人たちがプロ作家に移行して、その後、秀逸な健全作家が現れていないようなのだ。
島中にいるうちに出版社の編集にスカウトされていることも考えられるが、やはり安易なエロへの傾倒が想像される。
だってエロって売れるんだもん。
これを断固として否定する人もいるが、残念ながら(別に個人的には全然残念じゃないけど)これが人間の真実なので仕方がない。ただ、多くの作家が安易なエロに走った結果、みんな横並びの、似たような作品ばかりになっているのも事実だ。今回のコミケで例を挙げるならば、『はがない』の肉本が腐るほどあったが、ほぼ全て単純な純愛 or 陵辱でつまらない。情熱やキャラ愛を感じない。はっきり言って読む価値がない。これはいくつかの某掲示板などでも共通の見解である。
だが、どうやらそんなものでもそこそこ売れるようなのだ。結果、何も考えず、感じず、つまらない作品を送り出すうちに才能が腐った作家が潰れていくということなのだろう。
上記とは一切関係ない話だけれど、『人類は衰退しました』はようやくアニメ化が確定したようで、コミケでもポスターを見かけた。この日記でもほんの少し触れたけど、始めにそういう話が出てからほぼ3年経つんですけどね。
ところであの作品、何で挿絵の人が変わったの? 大人の事情なんだろうけど、あんな判子絵にしなくてもいいじゃないのさ…。
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