風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(6年目その8)

『人間の科学は自然を凌駕するかというならば、いつかするだろうと答える。人間とはそういう生き物だ』


 みんなー、生きてるー?(挨拶@不謹慎か?)


 何やら先月後半から原油が急騰したりしてて、ネットではほんの数日で3億稼いだとかどうとかいうスレが立ったり、ふーん、へー、ほー、とか安穏とした生活を送っていたら、いきなり本日、日本はM8.8の超巨大地震に襲われたわけでっ!(地震はいつだって唐突だけど)
 風鈴製作者は地学が好きで、そこそこ得意分野なので、関連する情報を見逃さない。だから今回の地震も、S波の(※たった今、千葉と茨城に緊急地震速報が入った。東京は速報の約2秒後に揺れが到達。微震だったけど、やっぱりこれで事前に避難なんて不可能だよ)強さとP波到達までの時間、P波の強さ、そして事前情報から、ああ、また三陸沖だ。しかもかなりヤバイ。と即判断(という思考と平行して、周囲に避難行動を指示。窓から離れて、柱などに捕まりましょう)。三陸沖ではここ数日で大きい地震が2回続けて起きていたのである。
 すでにニュースサイトの記事になっているが、今回の地震スマトラ地震などの巨大地震と同様の、複数震源地震であると思われる。2箇所以上の場所でまったく別個に複数の地震が起こっているのではないので、複数震源地震という表現は正確ではないのだが、ともかく、非常に広い範囲で連動して地震が起こることを指す。通常M8.8とはそういうことでもなければ、なかなか起こらない数字なのである。理論上、1地点で地震が起きた場合、M9.0を越えることはないとされている。それ以上、地殻にエネルギーが貯まると、玄武岩質岩石で形成されているプレートそのものが崩壊すると考えられているからだ。M9.0を越える地震は科学的に信用できる記録でも何度かあり、世界最大が1960年のチリ地震(M9.6)で、それに次ぐとされているのが1964年のアラスカ地震(M9.2)や2004年のスマトラ島沖地震(M9.1〜9.3)だ。今回の地震はそれらと同レベルの、地球上で起こりうる最大級の地震なのである。
 さて、今回、特筆すべきなのは、首都圏では震度5弱程度という、ままある揺れであったにも拘らず、JR・私鉄全線不通が長時間に渡り、JRに至っては、早々に本日中の全線運休を宣言したことだ。これは、単純に線路の歪みや送電系をチェックするだけならば、説明のつかない対処法である。あくまでも個人的な推察だが、おそらく地震のあまりに大きな規模から、想定される巨大な余震や社会的動揺による混乱を避けるために、あえて政府から運行しないようにという指示が出ているのではないかと思う。つまり、帰宅困難者を無理に帰そうとせず、会社などに一時的に閉じ込めて、少しでも落ち着かせようという戦術だ。もしそうであれば、風鈴製作者としては評価したい。なにしろ風鈴製作者が1時間半ほどかけて徒歩帰宅していたら秋葉原付近の靖国通りと中央通りの交差点はパニック寸前の状態だったのだから。――――なお、現在、私鉄や地下鉄は徐々に運転再開。しかしJR線は明日の運行情報すら、いまだ不明としている。


 ところで午前3:43(3/12の)現在、福島第1原発・1号機の内圧が高まったため、圧力を(※また緊急地震速報。地域は新潟・長野・福島・群馬。長野北部で震度6強。確実に今回の地震に影響を受けた断層型地震。こういうことが起こる可能性が数年は存在し続けるので、内陸であろうと安心はできない)逃がす操作を準備中の模様。1時間ほど前まで操作のための電力確保が問題だったようだが、おそらく問題はクリアしたのだろう。柏崎刈羽原発や青森六ヶ所村にある再生処理工場では放射性物質を保管したプールの水が少しこぼれたらしいが、それも厳重に管理された建物内のことで問題はない。茨城県東海村原発も自動停止し、安全。新潟県中越沖地震のときも書いたが、M8.8の超巨大地震に襲われたにしては、上々だ。たまに失敗はするけれど、やはり人間の技術は素晴らしいと思える。…問題は一時的に電力供給が落ちて、東京電力から無駄な電力消費を避けるように通達が出ていることかなぁ。そして、余震がまったく止まらない。多分、これが人生最大の地震イベントだろう。何しろさっき(上記の長野の地震)から緊急地震速報が止まりませんよっ!(今も長野で余震が起きて震度が6弱です)


追記
 おっと、今、NHK緊急地震速報に何らかの不具合が出ている可能性が示唆されましたよ。


追記2
 メルトダウンした、だと…。(まあ、まだ燃料容器が融けただけで、炉そのものは“まだ”無事。大丈夫だと風鈴製作者は信じている)