風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(4年目その206)

『具体的なモノは受け継がれない』


 さぁ、おつむのネジを緩めてー。(挨拶)


 曇りがちでやや蒸し暑い感じ。10月も下旬に差し掛かったが、ちょっと気温が高めなような気がする。
 子育てというと、何かと自分が持つ技能や趣味、思想を受け継がせようとする人がいる。自覚的に、意識的にはそういうやり方を良しとはしていなくとも、大抵の人はどこかそういう部分があり、実際に子持ちの知り合いに聞いてみると、やはり子供が自分と同じ趣味やスポーツをしてくれると嬉しく感じるものらしい。
 しかし果たして親が望むほどに子供がそういった具体的なものへの影響を受けるかというと、そうでもないように思う。確かにスポーツ選手や芸能人、政治家といった職に就いている人の子供は同じような職種に向かう傾向にあるようだが、それは親がどうこうというよりは周囲のからの期待などの影響が大きいのではないかと想像するし、同時にあまり親の存在が大きいことが原因ではあるまいか。


 普通の人はそれほど大きな影響は子供には与えられないと思う。そもそもその能力の全てを子供に見せることはできない。それぞれの生活圏が違うからだ。あえて一番多く見せられるとモノといえば、やはり具体性のあるものよりは、もっと抽象的な、生き方そのものとでもいえるものだろう。