風鈴製作者 空、その底辺でボソリ…(4年目その36)

『自制しなくてもよいことを自制するのは謙虚ではない』


 飛べないブタがただのブタなら、潜れるブタはいったい何だろう?(挨拶)


 朝から風が強く、涼しげ。日中はとてもよく晴れて気温は上がったようだが、しかし風向きは北よりだったためが、心地よい暑さだった。乾いた暑さは嫌いではない(結局のところ、暑さというより湿っぽいのが嫌いなのだ)。
 歳をとると穏やかになるものらしい。なるほど、確かに風鈴製作者もハタチ前後の頃よりは、幾分か腹を立てることは少なくなった(正面切って怒るようなことは減ったということ)。ある程度の部分は理屈で自己解釈し受け止めるようになったし、またある部分では諦めるようになったからだと自己分析している。
 しかし好奇心も減じたかといえばそういうことはないように思われる。社会人になり、以前よりも自由になるお金が増えたことによって好奇心を満たす行為に拍車がかかったような気さえする。相変わらずオタク全開だし、気になったことは科学・法律・政治問わずに調べずにはいられない。別にそれがどこかで役に立つとかそういうことを考えているわけではなく、とにかく気にかかった物事をそのままにしていつまでも心に留めておくよりも、少しのお金と時間を費やして解決してしまった方が、結果として効率が良いと思うからだ。


 別にその物があまりに高価で割に合わないと判断したら諦めるし、調べ物だって専門的に語れるほどに調べ上げるわけではない。しかしそれすらもせずに放置できる人間は多い。心の揺り幅が小さいのか、それとも自分にはそんなものはもったない、もしくは調べても理解できない、などと謙虚な考えなのかは不明だが、よく我慢できるものだなと思う。我慢しなくてもすぐに解決できることなら、我慢しない方が良いと思うのだが。